シェイクスピアを観るのはじめての舞台超初心者ですが、話の流れも心情描写もちゃんとわかって安心して、それを理解させるのは、役者さんたちの説得力のなせる技なんだろうなと。
酷いことをする姉たちやエドマンドの気持ちもよくわかる。愛をくれなかった人に愛は与えないし勝ち取れなかったものがあったからこそそれを埋めるなにかを欲したんだよね。まさに因果応報というか、悪しき行いをしたものには天罰がくだり、善き行いを心がければ報われる（こともあるし報われないこともある）という世知辛さ……。
イアンマッケランのリア王の説得力よ。いずれ我が身に返る理不尽な所業、狂気の間にみせる王としての思慮深さ。きっとかつては良き王だったんだよね……だからケント伯のような人がいてくれる。だからこそ、哀れな姿を痛々しく愛しく思うし、安らかに目を閉じれば健やかな眠りを祈る。それを理解させる役者としての力が圧倒的だった。これが舞台か……
あ、あとエドガーの人もエドマンドの人もめちゃくちゃチャーミングでしたねかわいくて素敵な人だったね！
