あらゆる場面で画角が広く取られていて、過去の映像化作品とは一線を画すスケール感。
前衛的なファッションショーの様な衣装や特徴的なメカ、細かい小道具に至るまで、徹底した美術の作り込みもこの世界への没入感を一層高めてくれます。
特に印象的なのは音楽です。分かりやすいドラマ性が薄い分、常にその場にあった劇伴が大音量で鳴っている、そんな感覚でした。
ストーリーについては壮大な前振りとも言える部分なので全てが「匂わせ」的な終わり方になってしまっているのはある程度仕方がないとはいえ、もう少しヤマ場が欲しかった。特に後半は退屈な時間が多かった気がします。
一本にまとめる事を諦めるのならば2時間半という長さは本当に必要だったのかという疑問も。
さすがにこの作りで次作が無いというのは辛すぎるので、興行的な面での成功を祈るしかありません。
