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DUNE/デューン 砂の惑星のMasterYuのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.3
日本では85年に公開されたデイヴィッド・リンチ監督・脚本の「砂の惑星」。
当時は所謂SF映画がよく制作されていた記憶があって、ここで言うSFがサイエンス・フィクションというよりは、特殊撮影のSFXの意味合いに一般的には取られていたような時期だったような気がします。スター・ウォーズやスター・トレックのような作品ですね。
少年時代の私は、もちろんリンチ版「砂の惑星」もウキウキしながら観に行ったわけですけど、「?」マークが飛び交う難解さで別のベクトルに衝撃を受けたのでした。
後年、観返してみたものの、そのカルトっぷりはなかなかに受け入れ難かったんですが、まさかその「砂の惑星」が再度制作されるとか何の冗談かと驚きましたよ。
今の技術だからこそ表現できると思ったからなんでしょうか?

ストーリー自体は、スパイスを巡るアトレイデス家とハルコンネン家、そして皇帝の三つ巴の争いの中で、主人公ポールが成長していくというシンプルなものなんです。
そこに宗教観やらフィロソフィカルなところが絡んでくるので、ドゥニ・ヴィルヌーヴがその辺りをどう料理してくるのか興味津々でした。
結果、「あぁ、これは凄いの出してきたな」と。
説明過多にならず、その世界観を受け入れさせる描写、映像美、ハンス・ジマーの音楽、155分の長さを感じさせない構成展開。私的嗜好をグサッとえぐってきました。
前後編に分かれた作品なので、後編公開まで待ち切れません。
願わくば大ヒットしてもらいたいと思うものの、一般受けはしないよなぁと(笑)。
ティモシー・シャラメでどれだけ引っ張ってこられるか。
昨年(2020年)の「TENET」同様、私はワクワク感ハンパなかったです。
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