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DUNE/デューン 砂の惑星のRENのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
3.8
「シネマ・エクスペリエンス」というアオリの通り圧倒的な映像表現が正面からぶつかって来る。砂虫の捕食は力強さと共にどこか美しさもある。過酷な自然の表現は画角の広いIMAXでこそ真価を発揮。ため息が出る程の世界観。
衣装や乗り物、各勢力の特色や思想もしっかりと作り込み、DUNEという新しいSFの枠を設けることに成功していると言える。シールドと“声”の表現力は斬新で非常に気に入った。
サウンドトラックはハンス・ジマー。ノーラン作品を多く手がけてきたキャリアはこの作品で十二分に活かされ、雄大さと神々しさ、そして粗暴さが入り交じる砂の惑星を音楽で表現されている。
しかし、これはあくまで演出面での話。圧倒的な世界観故に、伏線と設定の説明で手一杯になっていた印象。タイトルに「パート1」とある様に、あくまで序章に過ぎないという訳だ。独自の世界観や脚本からはクリストファー・ノーランと重なる部分を感じた。この作品単体では難解で不完全燃焼は否めないのが惜しい所。
とはいえ(少なくとも現状では)映像表現だけでここまで魅せてくれたのも事実。続編に大いに期待。
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