RENさんの映画レビュー・感想・評価

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シティーハンター(2024年製作の映画)

4.1

香港版、仏版に続き満を持して正真正銘日本版。鈴木亮平が完璧を打ち出した。
槇村の“あの直後”を描くオリジンストーリーは温故知新にして刷新。彼らの佇まいを観て「獠がいる!薫がいる!」と驚かされた。
紛う
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.2

いつものバカみたいに馬鹿な映画。お待たせしました凄いヤツ。怪獣映画はヤンキー映画のその先へ…
ゴジラが走ってるのが変だァ?モンスターバースに特撮の在り方だとか空想科学の整合性だとかを求める時点でナンセ
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.0

監督が「腕ブン回しすぎて脱臼するんじゃないかってくらい気合いが入っていた」と語る石原さとみ。想像以上だった。行方不明の娘を探す主人公、彼女の怪演たるや。
過去作の「空白」や「神は見返りを求める」でもあ
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REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者(2024年製作の映画)

3.8

ザック・スナイダーの「映画作るの楽しい!!」という気概がひしと伝わるゴキゲンなシリーズ2作目。
前作に続いて見せ場がキレキレすぎるペ・ドゥナ。やはり剣使いはロマン。クール系のツワモノは刺さる。
ド派手
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陰陽師0(2024年製作の映画)

3.4

園村健介によって組み立てられたアクション。るろ剣2の佐藤健vs神木隆之介を彷彿とさせる遠心力を帯びた動きは観ていて気持ちがいい。しかし今作は更に陰陽学生の単衣がヒラリと舞う流麗な動きがプラス。空手で言>>続きを読む

レミニセンス(2021年製作の映画)

-

序盤の入眠と共に寝落ちしそれっきり。
以降レミニセンスの話をする時は「俺はヒュー・ジャックマンと寝た男だから」というアメリカのイキリ若人みたいなジョークを持ちネタにすることにした。

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.2

ザック・エフロンがプロレスラー役。やけにデカくて四角いぞ…?!仕上がった体格といい役柄といい今までの彼とは全く違う新しい姿を観た。
アイアンクローという技が象徴するのは家族の絆かそれとも呪縛か。度重な
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関心領域(2023年製作の映画)

3.9

アウシュビッツの柵と煙突。 1番ホロコーストの近くにいる家族。その領域、関心を観察する。
気味が悪い程にごく普通の生活を送る家族に言い知れぬ負の感情が湧く。それを魅せる美術的演出、そして音響効果。生活
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ストリートダンサー(2020年製作の映画)

3.6

英国が舞台でインド×ストリートという異色の組み合わせ。ダンスバトル映画だからインド映画の魅力を十二分に発揮し最初から最後までアガる2時間半!
そして終始ゴキゲンでありながらも、英国が抱える社会問題に切
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パレード(2024年製作の映画)

4.7

過去に取り残され、現在を見失った人々が“先”へ目を向ける物語。
自身が終わりを迎えても世界は進んでいく。俯瞰によって垣間見える想いがパレードによって広がっていく。
照明、美術、視覚的な演出がドラマに温
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.7

ンッ!これは地雷ジャンルだッ!
傷を負った若人。悲哀と絶望と愛が交差し、強烈な演技と演出によって力強く物語が描かれる。
児童虐待の少年との出会いによって明かされる主人公の人生。人と人を繋ぐ糸、それは縛
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映画 マイホームヒーロー(2024年製作の映画)

3.9

てっきり漫画の劇場版かと思ってたらドラマあったのね。とはいえ一見さんでも観やすく作ってて有難かった。
ドラマ邦画の典型的なショボイ部分はあれどクライムサスペンスとして見応えのある2時間。佐々木蔵之介が
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.4

いや〜疲れた。裁判傍聴って体力削るね。それ故の見応えがあった。
演出、編集、サウンド。それぞれの要素が真相の是非を曖昧にする。
人の思考は一貫しない。後ろめたさや記憶、そして隠したい事柄。映画らしくな
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

3.5

リマスター版の映画は映画館で観てこそ。
贅沢なスクリーン環境で過ごすトーキング・ヘッズとのライブ。滴る汗もデヴィッドの息遣いも、全てがそこに有る。
ステージの熱気が直に伝わる高揚。全編IMAX画角。
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

4.6

もはやオリジナル版とは全く異なる別の映画。昭和という舞台、ゴジラの暴力性。それらが白黒映像によって圧倒的な没入へと誘った。
総天然色から1歩引き、敢えて旧時代に思いを馳せる。映し出される昭和の空気感は
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ブルーバック あの海を見ていた(2022年製作の映画)

3.7

老母の入院を機に点々と綴られる過去。主人公の歩んできた道、触れてきた海と町と家族の繋がりが透き通った海のように明かされる。
環境保全への啓発という側面もある。それは登場人物が海と共に生きていた事への現
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.8

酒飲んで「バカやろうぜ!」と言わんばかりの気概で今作も大暴れ。
これがDCEUラストってマジ?モモアマンだけあと50作くらいやってくれ。DCEUのラストとしては非常に物足りない(そりゃ打切りだから)が
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屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

3.5

子供部屋は世界の全てだった。想像とイマジナリーのファンタジーアドベンチャーに、心温まるジュブナイル。
いつかは過ぎ去ってしまう子供時代に対するノスタルジー。大人になること、大人になれなかった人の差違が
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REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.3

ザック・スナイダーがSFを撮ったらこうなった。壮大で超絶ド派手。作り込まれた世界観は2部作で正解なボリューム。
ソフィア・ブテラの剛腕にキレキレのペ・ドゥナ。見どころ充分。
スナイダーを堪能。次作にも
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ファミリー・ディナー(2022年製作の映画)

3.4

体型を気にする少女が料理研究家の叔母を尋ねてダイエット。まぁ意識高い系は大抵クソではあるが、斜め上を行きドン引きレベル。
なまじ地位のあるキャリアを持っているからこの手の輩は非常に厄介で、それに賛同し
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.5

ハンターキラーのジェラルド・バトラーが送る高品質な脱出劇。
ゲリラの拠点に不時着した飛行機。人質となった乗客を救うスニークアクションは緊張感が高い。そして終盤の派手なガンアクション。その緩急に魅入る。
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白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

3.2

魅惑の大人世界が広がる80年代銀座。ジャズピアノを通して素敵で奇妙でバイオレンスな1夜を過ごした。
どこか懐かしい心地よいアンサンブルに心酔。しかし終盤の転調は主旋律から外れた印象。
面白かったが後味
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.6

独創性に富んだ世界観、そしてカメラワークに自然と視線が引き寄せられる。
幼児的な始まりから倒錯的な性愛を経て恒常性を見出し、そうして彼女は成長していく。
確実に好みは分かれる。しかし1度足を踏み入れた
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駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

3.4

お仕事映画として有名なPAworksの新作は家族の物語だった。
最初のシーンから「お酒っていいな」とさせる演出。ゆっくりグラスを傾けたくなる。
ウイスキー蒸留所を舞台にした物語。ウイスキー入門として親
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

ギャレスの持つジャポニズムがSF映画として噛み合う。SWを彷彿とさせるが、差別化は明快で新鮮味が強い。
しかしこれは戦争映画。劇中では昭和の動乱を纏めたかのよう。ニューアジア(東南アジア)という舞台は
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次元大介(2023年製作の映画)

2.2

次元大介特有の人間臭さ。面倒臭がりなのにお節介焼き、そんなハードボイルドに満ちた作品。
が、この作品はあくまでアクション映画。そうしたジャンルであるといった意図があるにもかかわらず、静のパートが長った
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

4.2

ガイ・リッチー産ステイサム仕込み。双方の魅力は足し算、ではなく掛け算によって展開される。
アクションも然ることながら、作り込まれた物語と演出に「っか〜〜!憎いね!」と唸る。ガイ・リッチー特有の小粋なド
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アーバンクロウ(2023年製作の映画)

2.1

生き残った女性、彼女を監視する刑事。狭く熱い部屋には人間としての生きづらさがあり、激情と吐露によって2人の感情が溶けあっていく。
傷を負った2人の対話。そこから見える真実。絶望から生への認識を進めてい
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メドゥーサ デラックス(2022年製作の映画)

2.9

A24の新作!独創的なファッション性!さて今作は“何系”のA24かな?そうして鑑賞してみると…アッこれしんどい寄りのA24だ!
ヘアコンテスト前に1人の美容師が変死。一体何故?犯人は?そこから始まる物
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.5

ジャパンプレミアにて。
チャド監督がシリーズ最高傑作を送り出した。追い詰められたジョン・ウィックの行く末。そこで“報い”を知る。
闘争と逃走の過程で垣間見える淑とした気品。殺し屋の映画でこんなにもオサ
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.0

美麗な作画や大迫力のアクションで頭角を現すMAPPAの完全新作オリジナル映画。その映像体験は今作でも。
時間に閉じ込められるという全く新しい世界観で織り成すSFラブストーリー。“変わらないこと”が、駆
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夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく(2023年製作の映画)

2.8

まぁこの手のジャンルだから俺様男子&陰キャ女子という組み合わせは王道ではある。似たり寄ったりになるのは仕方の無いこと。
とはいえヤングケアラーやマスク依存症といった現代的な弱点がヒロインにはあって、そ
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君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

2.6

ロードムービーを軸とした家族の旅路。我々も行く先を知らずに進む90分。
風景と共に映るロングショット。そして吐露される会話劇にスクリーンとの近い距離感を錯覚させる。
しかし中東映画の慣れなさ、難解さが
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

3.7

演劇キャンプで展開される夏のひと騒動と子供たちの青春。
小学生の頃、市主催のキャンプに参加したな〜なんて事を思い出す。親元を離れて同年代の仲間と寝食を共にする非日常はワクワクさせられる。
しかし一筋縄
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ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

3.9

例えば夏の夜道を歩く時間。些細なひと時にすらノスタルジーを掻き立てられる。
10代半ばの多感で青い時代。不気味に気を引く幽霊話。夏休みだけに訪れる淡い青春のカタチ。
フランス映画らしく回りくどい部分が
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ゾン100 ゾンビになるまでにしたい100のこと(2023年製作の映画)

3.8

いやぁ面白い。原作未読だけど綺麗に纏まってるじゃない。
ゾンビ映画なのにゾンビ以上にゾンビみたいに生きている現代社会の住人。そんな主人公を軸に「自分らしさとは」「生きるとは」という誰しもが憂鬱に思う問
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