ねじまき

DUNE/デューン 砂の惑星のねじまきのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
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いつものヴィルヌーブ監督。惑星アラキスという異世界をじっくりたっぷりと描いていく作風で、ストーリー映画というよりもネイチャードキュメンタリーを見ているような感覚。

原作ファンからすると描写に物足りなさが残るのは見る前から分かっていた事ですが、ここまでの映像を見せてくれたからこそ、さらにもっと深く掘り下げてほしかったという無茶な願いが浮かんできてしまいます。某大作のようなエクステンデッドエディションみたいなものがあったらなぁ。
といった不満点はあるものの、この映画には大満足でした。なんといっても主演のティモシーシャラメです。このキャスティングには原作ファンでも文句なしという意見が多いのではないでしょうか?
この作品に今の彼がキャスティングされた事には、17歳の肖像のキャリーマリガンや是枝作品の子役達のような出演タイミングも含めた無二性を感じます。
彼の持つ中性的な色気や少年のような危うさが、原作の魅力である未知の物語に触れている感覚や神秘性を際立たせる事に成功していると思います。

エンタメを求める方には辛い作品かもしれませんが、パート2の制作に繋がるよう、興行的にもある程度の成功をしてくれるよう祈っております。
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