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DUNE/デューン 砂の惑星のkioのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
5.0
観終わったその足でパンフレットを入手し、フランク・ハーバートの原作をネット注文した。
「ブレードランナー2049」で惚れ込んで以来遡ってみた過去作品全てが素晴らしかったドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の圧倒的な映像美と強いメッセージ性。彼は本当に完璧主義だと思う。

ハンス・ジマーも「テネット」をパスしてこちらに集中したのは大正解。ドゥニ作品は〝静と動〟のメリハリが視聴覚により際立って感じられるのが特徴的だと思っているのだが、今回も音楽と映像が完璧に一体化して臨場感に繋がっていたといえるのではないだろうか。

序盤はシャラメの美貌が映画のシリアスさの邪魔になりそうな懸念もあった。しかし彼のストイックな演技力に加えて、エキゾチックな魅力の容姿も砂漠のシーンでは功を奏し、最後には完全にポール・アトレイデスにしか見えなかった。
他にも大好きな役者さんが目白押しだったのだが、オスカー・アイザックが飛行船を操縦しているシーンは、ポー・ダメロンがスピーダーに乗っている姿を彷彿とさせ胸が熱くなった。

ロード・オブ・ザ・リング、スターウォーズ…と一つのサーガが完結する度に激しい喪失感に襲われてきたが、久しぶりに世界観に没入出来る作品に出会い、未だに興奮冷めやらず。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、愛しています。
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