こうみ大夫

DUNE/デューン 砂の惑星のこうみ大夫のレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.7
ドゥニ、流石だったよ、もうスターウォーズ撮らせるべきだったよ、ドゥニに。
昔問われた具体を作るべきか抽象を作るべきか、という問い。この映画は見事に答えてる気がした。抽象を作りつつ、そこにとても確実な、自信のある具体がある。だからただの雑魚SFにならず、世界観を構築出来ている。このプロダクションデザインは信頼でしか出来ない!メッセージと同じ人なんだね、流石だわ。
デューンという物語が圧倒的に話が面白いことが分かったし、私たちの生きる世界のどこか縮図のような、いやもしかすると過去そうやって地球も同じ道を辿ってきたような既視感があった。今の地球に皇帝のような存在はいないけれど、第二次大戦の後世界の均衡を保とうとする、ある力があることは感じる。砂の惑星を絡む世界の様子も同じであり、スパイスという希少なものによって経済が、またその均衡を保とうとする。もしかすると宇宙にはこんな世界があり、こんな我々の知らないけれど生きていく上で必要な知識があるかもしれないと想像すると、なんて世界は広く、生きている我々は小さいことか。続編に期待。
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