『これは映画ではない』を見る前に見るべき。人が横断歩道を渡る様子が好きな自分にとっては最高の冒頭。
中盤の転換点以降に関しては、映画批評的な言葉でいかようにも書けると思うけど、それ以前にまずかっこいい。トラヴィス・スコットがよくやるビートスイッチみたいな感じ。
カメラの前を車が通る＝女の子が見えなくなる時間の長さにハラハラする。
ラストのワンカットがとても良い。映画に縛られることを放棄する女の子。そして、今まで見た映画の中で一番好きなドアかもしれない、と思わせるようなドア。フレームインした瞬間にハッとする。何にどうハッとするのかはわからないが……圧倒的な正しさを感じる。これがこのシーンを描く上で一番正しいフレーミングだ、という宣言のよう。
