「ユアストーリー〜ドラゴンクエスト〜」だったらまだ良かったかもしれない。ともあれ、論点であるメタ展開を抜いても色々と勿体無い印象。
制作サイドとしては「ドラゴンクエストの映画」としてではなく、最初からレディ・プレイヤー１のようなテレビゲームを介した内容にしたかったのではなかろうか。
ビジュアル面で鳥山明リスペクトを感じないのもそんな気がした。
しかしドラゴンクエストという圧倒的認知を誇る題材を使えば、メタ展開にした時の落差で"衝撃の展開"を作り出しやすいので、あくまで表向きはドラゴンクエストの映画として集客したように思える。
結果的にシリーズファンを騙すような悪い意味での”衝撃の展開"になってしまったのではなかろうか。
ただ、それを除いても例のウイルスの動機がただ「嫌い」というだけで雑すぎる。あそこに行くまでの流れがもっと丁寧だったらまだ良かった。
熱狂的な原作ファンがいる中で、しかもベースが完成されているゲームを映画化するにあたりなんとか工夫しようという姿勢は見えた。
