森野樽児

みぽりんの森野樽児のレビュー・感想・評価

みぽりん(2019年製作の映画)
3.0
音痴な声優アイドルがソロデビューの為ボイストレーナーと山奥で強化合宿することになったが、そのボイストレーナーはヤバい女だった。地獄の監禁合宿が始まる…!

サイコホラー風味のスラップスティックコメディ映画、って感じ。
シチュエーションはヤバめですが全編渡ってシリアスにならないおふざけ感と妙に抜けたシュールさがあって、なんだか独特の視聴感。
悪ふざけ一辺倒かと思いきや意外な人間関係が見えてくるサイコスリラーな味もちゃんとあったり、かと思えば一気にバイオレンスにギアが入ったりと、かなり闇鍋感。
一ジャンルに収まらないのは自由な作品と見るか、全部中途半端な作品と見るかは意見が分かれるかも。

個人的には"つまらなくはないが、面白くもない、ちょっとクセなる"そんな感じでしょうか。
ただ見てる間はずっと
「俺は何を見せられてるんだろうか…」
という感情がずっと浮かんでました。

この手の低予算悪ふざけ映画はどうしても役者のクオリティというか、演技の拙さが足を引っ張ってただでさえ滑りがちなギャグがさらに寒いことになるのが定番ですが、本作はキャストが皆現役の声優ということもありその心配がなかったのがとても良かったです。
役者から声がちゃんと出てるだけでも視聴ストレスが段違い!
(私が声優に対して甘いのもありますが)

あとちょいちょい入るホラー演出はかなりいいので、監督には是非ガチホラーを撮って欲しいと思いました。

どういう人にオススメしたらいいかは分かりませんが、主人公のユカは「かわいいにも2種類」でいうとこの後者なので、そんなアイドルが好きな人にはオススメ。多分。

みんな市民税は払おう!
森野樽児

森野樽児