のんchan

グレース・オブ・ゴッド 告発の時ののんchanのレビュー・感想・評価

3.8
神父による児童への性的虐待事件の実話をベースにフランソワ・オゾン監督が映画化。

アメリカ映画『スポットライト世紀のスクープ』も似たような話で印象深いが、あちらはマスコミがメインの話。
こちらは当事者のトラウマや葛藤をメインに、被害者が立ち上がって告発する話。

リヨンで妻と5人の子供と幸せに暮らすアレクサンドル(メルヴィル・プポー)は長年トラウマを抱えて生きていた。それは、子供時代にプレナ神父による性的虐待を受けたことだった。
事件から30年以上経ったある日、未だにプレナ神父が聖職者でいる事実を知り、新たな被害者が出ないよう告発することを決意する。

その後、同じ悩みを抱えていた人たちに声掛けする。被害者の会を立ち上げるフランソワ(ドゥニ・メノーシェ )が中心となり、警察、マスコミへの対応をして行く。
被害者のエマニュエル(スワン・アルロー)はPTSDによる痙攣を起こしてしまう。IQが高いにも拘らず、仕事も女性へも全てが上手くいかないと嘆く。

プレナ神父は隠れもせずに被害者と会う。驚くことにスンナリと認め、自分は少年愛の病気なんだと。それを上部へ告白していたと言う。解っていながらお咎めなしで従事させたのは枢機卿や教会幹部。裁判では有罪判決となる(現在も審理は継続中)


フランスの実力派俳優らが熱演していて分かり易い内容だった。
ただ、オゾン監督らしさはどこを探しても見つからなかった。
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