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システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたいのazusaのレビュー・感想・評価

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先日観た『ありふれた教室』に続き、どっと疲れたドイツ映画2作目…💦正直なことを言うとトラウマや愛情不足はあれど、このレベルまで達してしまった人間を誰がコントロールできるというのだろうか。ミヒャのように舞い上がってしまう人も、いざ執着の矛先が自分に向けば後退りするのは当然の反応だろう。家族に危害が加えられては元も子もない。そう思った時点で潔くベニーの前から姿を消すべきだったと思う。ミイラ取りがミイラになってしまったとしか思えない。そして母親はいつまでも逃げ続けて一体彼女をどうしたいのだろうか。事態解決のために母親の不在はありえない。ベニーはすでに周囲の人々に危害を加えてしまっているため、このままいけば犯罪者予備軍といって差し支えないと思う。逮捕されないのは子どもだから、たったそれだけだろう。根っこに親からの暴力と愛情不足を抱えているだけに、ベニーだってそうなりたくてなったわけではないのは重々承知だが、それでも今は暴力的なベニーとの付き合い方に戸惑うしかない大人たちもまた、この社会の縮図でもあるのだろう。多様性に対する、いやこういった問題を遠くからしか見ない人々への皮肉か?
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