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赤い闇 スターリンの冷たい大地でのpenのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

ジョージ・オーウェルが動物農場を執筆する様子と主人公のジョーンズが取材する姿を並行で描いていて、憂慮すべき事態とそれを引き起こす人の精神に、それぞれが取れる方法でアプローチしているように感じた。
この映画を作ること自体もまたその一つに思えてくる。

紙を燃やす場面が何度かあるが、それは真実を葬るのではなく、真実を追究する覚悟を決める行動として描かれている風に見えて、一方で記者がタイプライターでタイプする場面は、大っぴらに話せないことを扱っている。
だから故郷に戻ったジョーンズがタイプして記事を書かない姿が、より重みを増しているような。けれど決意とタイプする行為の理由の針が同じ方を向いた時、全体に漂う悲壮感の中に一筋の光がさしこんだような感慨を持った。
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