ぴな

殺人鬼を飼う女のぴなのレビュー・感想・評価

殺人鬼を飼う女(2019年製作の映画)
2.4
キョウコを解離性同一性障害とするのは誤解を生むような…

人格の交代はちょいちょい描かれていたけれど、同時には表に出られないはず。
椅子に座れる/スポットライトの中に立てるのは一人であり、他の交代人格はその間は見ていることしかできないし、そもそも治療でもしていない限り、基本人格は交代人格を知らないのに。
過去に治療をしていたけど失敗に終わったとか、入院していたとかいう設定がチラリとでもあれば少しは説得力あったのにな。
どちらかというと妄想の範囲を出ないような気がするけど、殺した記憶はないわけだしね…
4人が1人を演じるという演出の良さと悪さが両方出ちゃった気がする。

ちなみに、解離性同一性障害の演技については、ナイト・シャマラン監督の『スプリット』がもうまさにまんまだし、その演出を超えるマカヴォイの演技が天下一品。

もう少しサイコスリラー寄りかと思っていたけど、ロマンポルノ通り越してほぼほぼAVだったので、映画館で観なくて良かった。
何を描きたかったのだろうと思った時に、濡れ場?と真っ先に感じてしまうくらい全編を通してセックスでお腹いっぱい。
わざとらしいくらいの音にもやや辟易。
原作を読んでみたい!
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