田舎の大型ショッピングモール内のデイサービスを中心に進む物語。フライングドッグ10周年記念作品と大きく打って出た作品としてふさわしかった。これはすごい…。
言葉、俳句、歌、動画配信、すべて自分を表現して、自分の何かを伝えるもの。
サイダーのように溢れかえるものを自分一人の中に閉じ込めてしまった主人公の言葉が、文字通り画面内に溢れかえってしまっていた。この設定のうまさも憎いなぁ…。
アニメの本質は、動く絵を見るのが楽しいということ、とガンダムの富野由悠季が技術本の「映像の本質」で語っていたように思うけど、この映画はまさにそれ。ド派手な活劇は前半で終わってしまうけれど、キャラクターたちが極彩色のスクリーンで動き回るのが愛らしい。
そしてラストの歌からの週膜までの流れは最高に心揺さぶられた。中学高校生だった昔を思い出してしまった。
今年の夏のアニメの表が龍とそばかすの姫なら、裏はサイダーのように言葉があふれ出す、という感じだな!
まだ見られるから、青春恋愛映画を見たい方はこちらを!