無難

転がるビー玉の無難のレビュー・感想・評価

転がるビー玉(2019年製作の映画)
3.7
スナップショットから想像を膨らませたような、穏やかな目線で3人の女の子を見つめる映画。

3人の像はぼんやりしているけど、輪郭を失いながら、ブレながら、所在を探す営みが生なのだと思う。
すり減りかたも頑張りかたも人それぞれで、正解もわからなければ自分のことすらわからない。もがいて出て行った先が灼熱のコンクリートで干からびることもある。

ロウソクの灯りしかない家で抱き合う3人は、きっと明日も傷つくだろう。
そんな3人に(いい意味で)無責任に大丈夫と言えるのは、この映画くらいかもしれない。
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