白人至上主義者 ネオナチの父ジェフリーとその妻クリスティーは一人息子のトロイと粗暴ながら幸せな日々を送っていた。
しかしある日、ジェフリーは息子と遊んでくれていた黒人男性にイチャモンをつけリンチを行い、恨みを買ってしまう。
20分という短編ながら濃密すぎる20分。
むしろ20分の短編であるということがしっかりと効いている怖さが最高だった。
タイトルだけでもう人種差別的な香りが感じられる中、20分の作品だと理解して見ているだけで「一体いつ事件が起きるのか」とハラハラしっぱなし。
しかも構成があまりに巧みで家族円満なシーンから始まり、実際に事件が起きるまでに2回ほどジェフのアウトローっぷりが垣間見えるシーンが入ってくる。
事件への期待と恐怖のドキドキ感を煽りつつしっかりと親子の愛情とジェフの人間性をフっているのが見事。
そして実際に事が起きてからはとたんに少なくなるセリフ数。
引き込まれつつ考えさせられる。
何が行われたかが分かっていてもラストは怖過ぎて話が進む事すら嫌になる始末。
とんでもない20分だった。