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スキャンダルのDIZのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
4.0
仕事がほしいなら口を使え!などとセクハラで脅し、モノ扱いし、権力で女性を傷つける奴が上にいる限り、彼女たちは戦い続けるんだなと思うと
私も女性が嫌なことは嫌だとちゃんと言える社会になってほしいと心から思うし、自分にもできる事をしたいと思った。

キャリアを捨ててまでも戦う彼女たちは本当にかっこよかった。
これはこの世界に生まれた女性全員のための話だった。

勇気をもらいました。

キャリアのために短いスカートも履かなくていいし、ピンヒールで足を痛めなくてもいいし、エロジジイのセクハラにもふざけんな!って言っていい。

私達は女である前に人間だから。

最近、ずっと我慢をしてた女性たちがようやく声をあげられる世界になってきてはいるものの
やはりまだまだ人間として平等の扱いを受けられていないと感じてる人はたくさんいるし
女性として生まれたことで傷つく毎日を送らなければならない社会はそんなにすぐには変わらない。

この戦いはいつまで続くのだろうか?
今も戦ってる女性たちが大勢いる。
3人の個性的なキャラクターでより一層その現実を感じることができた。

とくにマーゴットロビーの演じるキャラクターが好きだった。

彼女のように夢を追いかけてたどり着いた場所が
自分のしたくないことを強要され、受け入れることができないならそれ以上進めない世界だったなんてことはたくさんあると思う。

女性に生まれたからといって、なぜ夢を自分のことしか考えていない薄汚い性欲に奪われなければならないのだろうか。
とても悔しくてやりきれない気持ちになったけど、これまでどれだけの女性が犠牲になったのだろうかと考えるとゾッとした。

社会派ドラマだけどテンポもよく分かりやすく描かれているので
ぜひとも多くの人に観ていただきたい。

女性で生まれても男性として生まれても、誰もが"人間"として尊重される世界になってほしい。
その日が来るまで、この映画に終わりはない。
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