ニコール・キッドマンが素晴らしい！あとマーゴット・ロビーがジェスに電話するところ、あそこは本当に涙なしには見られない名シーン。
ニコール・キッドマン演じるグレッチェンの用意周到にも関わらず疎外感を感じている感じ、マーゴット・ロビー演じるケイラの上昇思考バリバリだけどFOXニュースという場にどこか違和感を感じている感じ、シャーリーズ・セロン演じるメーガンの保守派の考えの持ち主だけど女性の権利になると思わず熱くなってしまう感じ。複雑な感情をそれぞれ見事に演じていた。
それ以外にもアリソン・ジャネイ演じるロジャーの弁護士は女性の権利を専門に扱ってきたにも関わらずセクハラ疑惑のロジャーを弁護しなければいけないという葛藤、ケイト・マッキノン演じるジェスにはレズビアンにも関わらず保守的なFOXニュースで働かざるを得ないなどそれぞれ複雑な背景がある。
それがこの作品の言いたいことかなとも思った。つまり女性は単純ではない、ないし女性というだけで不本意な状況に身を置かねばならないのだ、という告発でもある。
映画としてはとりたてて斬新な訳ではないが、単純に面白いし、俳優たちがみな魅力的。またやはり特殊メイクがすごい。みんなそっくり。
この社会問題をスピーディに一流の俳優を使って映画化するというアメリカの姿勢は評価せざるを得ない。
