ジョジー

スキャンダルのジョジーのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
3.8
2016年、FOXニュースで実際にあったセクハラ訴訟の裏側が描かれた映画。
ほんの数年前に明らかになった事実ですが、声を上げる人がいなければ闇に葬られていたでしょう。だけど、これは氷山の一角に過ぎないんですよね。華やかな世界のみならず、泣き寝入りしている人は多いはず。それだけ口にするのが難しい問題。
権力を傘に着て、自分の思い通りに人を辱めるなんて最低の人間。ハラスメントを受けていた女性キャスターはそれぞれ立場も違うし、一致団結してという風ではないものの、許せないという気持ちは皆同じだったはず。
メイク・ヘアスタイリングでオスカーを受賞してますが、ご本人を知らないから驚きはなく、それよりも、シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビー、それぞれの表情から気持ちを察することができて引き込まれました。特にマーゴットの困惑と口惜しさの伝わる演技には胸が詰まったし。
フィクションなら悪役は退散しスッキリと終わるところですが、ラストシーンは何だかちょっと後味悪かったかな。
背景をほとんど知りませんでしたが、丁度映画界でも色々あった時期と被っていたこともあって、嫌な気分にはなったけれど、観て良かったです。

トランプ氏が大統領選の最中の出来事。選出されるまでは、こんな人が大統領に?と思ってました。女性への暴言、LGBTに対する無理解など、上に立つ人はその能力以上に資質が問われるべきだと映画を観て改めて感じてます。

2020年劇場鑑賞20本目
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