Tatsu

ブルータル・ジャスティスのTatsuのレビュー・感想・評価

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)
4.4
S・クレイグ・ザラー新作。ブレない。かつてフリードキンやフェラーラ、シュレイダーが語った悪徳の物語を連想するが、今作は目的のためにのみ動くもののバイオレンスという点で決定的に違う。宗教的な色が薄いという意味でも。スローなテンポは時代的な今の映画の速度と逆行しつつ、このランタイムにこそ緊張感を植え付け持続させる術はやはり一級。前方座席の反復。何かが途切れる瞬間はないが、そこだけ切り取られるようにシーンは唐突に始まる。待ち伏せ、張り込み。ただ待つだけの時間が暴力の瞬間と接続する。
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