モロッコとポリサリオ戦線による領土の奪い合い、いわゆる西サハラ問題に翻弄される一般市民をインタビューする白黒ドキュメンタリー。生まれたての子供を抱いて夜中に急に命からがら逃げだす羽目になった話、投下された爆弾により母親が麻痺した話、子供の手足が飛び散った話など。勿論、一番大変なのはそこに暮らしている人々なのだが、良く撮りに行ったなぁと思う。
2人目としてインタビューを受けた老婆が「一番の望みは、自分たちの故郷に帰ること、支配から解き放たれること」と言っているのがズシンときた。子供から女性から、多くの人が誘拐され、女性は収監されたのちレイプされる。環境的にも過酷な砂漠という土地で、人間こそが一番の害悪な存在である哀しさを表現するように大声で哭くラクダ達。

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