けーはち

アザーズのけーはちのレビュー・感想・評価

アザーズ(2001年製作の映画)
3.0
WWⅡ英軍の対独戦争に出征した夫を待つニコール・キッドマン、日光アレルギーの蒼白な子どもたちに配慮してカーテンを閉めきった真っ暗な屋敷で暮らす日々。唖者の娘を持つ怪しげな使用人たちがやってきて以降、謎の「侵入者」によるポルターガイスト現象など不穏な変化が起きるように……ニコール・キッドマンの美しく独善的な教育ママらしいピリピリ感は終始キャラが立っているが、基本的に派手な心霊現象などホラーらしさもそう多くなく陰気な人たちがずっと陰気に、お前が嘘つきだ、お前が脅かした、お前が頭おかしい、とゴタゴタやる。画も話も辛気臭く104分の尺にしては長く感じて眠いっす。その結果オチのドンデン返しの仕掛けも十分登場人物に気持ちがノらないせいか「オ~ッそうだったの~!?」とならず「ふーん、それで」になっちゃう。『シックス・センス』見た事あると特に。英国訛りの静かな語り口にゴシックな雰囲気・白々しい人間関係の空気はよく醸成されていて、不穏さだけはひしひしと感じた。