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ナイル殺人事件のcinemageekのレビュー・感想・評価

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)
3.9
ナイル殺人事件の原作はアガサ・クリスティで
名作はやはり名作
しかし時代に合わせて改編をどうとらえるか?

https://youtu.be/zxnlKa4x240


2017年の『オリエント急行殺人事件』の続編
アガサ・クリスティのミステリーは過去にも映像化されており、過去には1978年に公開された「ナイル殺人事件」がある

1978年となると観ている人のほうが少なく、現代に改めて作り直すことは意味があるだろうし、過去作と見比べても良いかもしれない


1)時代を超えて楽しめる
  極上のミステリー映画

2)現代の風潮や時代に対して
  合わされたアレンジ

3)ケネス・ブラナーの名演 
  に引き込まれる127分


ミステリー映画なので、シナリオの紹介は事件が起きるところまでしかできない
これ以上いうとネタバレになるかもしれない
ただ、事件が起きるまでに小さな事件がおき、その小さな事件のいくつかが、本編のりネット殺人事件につながっている

やはりこの作品は主演のケネス・ブラナー抜きでは語れないだろう
イギリスの俳優、映画監督、脚本家、プロデューサーで、
RADA(王立演劇学校)を首席で卒業
数々の名作で舞台に立っている人

トム・クルーズの「ワルキューレ(08)」などにも出演しているが、MCUの「マイティ・ソー(11)」の監督をするなどマルチな人。
「ダンケルク(17)」「テネット(20)」に出演するなどクリストファー・ノーラン作にも出演

シェイクスピアの作品を含め、演劇作品に関係する作品の映画監督したり出演している。
オセロ(95)   ハムレット(96)
リチャードを探して(96)ドキュメンタリー
魔笛(06)
シェイクスピアの庭(18)シェイクスピアの晩年を描いた作品

ただし、時代に合わせた改変を素直に受け入れるか、時代背景を考えて1971年版のようにするべきだったのか
は判断が難しいところ。

昨今の差別やジェンダーの風潮に対して配慮した部分が、時代考証的にはなかなか難しかったところもある
そういう細かなリアル感を求めてしまうと興ざめするところもあるので、そういった時代考証を大切にする人が観ると「うーーん」となる部分はあるかもしれない





シナリオはミステリーの古典ともいえる、アガサ・クリスティ作品。若干のひねり不足を感じる人もいるかも知れないが、初見であれば楽しめるのは間違いない



名探偵コナンなどの謎解きミステリーが好きな若い人は、アガサ・クリスティに興味を持つきっかけになってほしいと思う
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