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ノック 終末の訪問者のcinemageekのレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
3.6
まずこの手の映画のファンの方はさておき、あまり
M・ナイト・シャマランを知らない人が観に行くには注意が必要。

思っている以上にグロイシーンもあるし人が次々と消えていく。
傷つけ傷つけられるシーンもあるので、耐性がない人は注意が必要。


シナリオは
世界を救うために人柱になれという、荒唐無稽なことを言い出す4人の訪問者。恐怖する主人公2人とその娘。
ただ2人がゲイであることから、ある可能性を想像するがそれが真実なのかどうか…などハラハラし2転3転するような展開になっているが、ラストに向けては投げっぱなしジャーマン状態になるので、考察が好きならまだしも、起承転結でまとまったお話しが好きな人はモヤモヤとした展開になるのをどう受け止めるか…だと思う。


主人公の2人はゲイのカップルという部分などはLGBTQに忖度した設定になっているかに思うひともいるかもしれない
ただ、
アメリカの右寄りの人は
「同性愛者が世界を滅ぼす」
と公言したりしていることから、映画では「悲惨的な世紀末」と「同性愛者に選択を委ねる」という部分を社会的に風刺している部分はあるのかもしれない…と思う人もいるかもしれないが、物語を最後まで見るとそれが全くもって違うことが見受けられる。



また聖書にある「黙示録」や「黙示録の四騎士」というワードを劇中での会話の中に入れてみたり、冒頭からバッタ/イナゴをキーっぽく見せるなど、聖書に沿ったような「ハルマゲドン」をイメージさせつつ展開もしつつも、キリスト教的なエンディングに持っていかない…というところは、インド出身監督ならではかもしれない。

ちなみに、ヨハネの黙示録では第4のラッパでイナゴが登場し人々に5ヶ月の苦痛を与える…という記載がある。




ちなみに、エリック役のジョナサン・グロフは自身がゲイであることを公開しているし、ベン・オルドリッジはLGBTQ+コミュニティーの一員であることを公開するなどをしている。

そういう部分で考えるとLGBTQに忖度をする…というよりも、LGBTQの人たちがもつ、人を思い、大切にし、養子であっても子どもを愛する気持ちの強さなどを見せる演出のリアル感を出しているための人選だったかもしれない。
加えると、LGBTQであるがゆえに社会から観られるフィルターによる苦痛すらも映画で描いたとも言える。



いずれにしても、予告がうまくまとまっていて、
なにこれ!面白そう!
と思った方は見に行ってもらいたいが、M・ナイト・シャマランらしい終わり方にいろいろな意味で衝撃を受けるかもしれないので、何があっても見届ける
という気持ちを持っていくことをオススメします。


https://youtu.be/QEa7P4cweCI
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