イチロヲ

ブロードウェイのゾンビのイチロヲのレビュー・感想・評価

ブロードウェイのゾンビ(1945年製作の映画)
4.0
新進気鋭のナイトクラブを開店させようとする2人組の演出家が、見世物のゾンビを捜索するため、スペインの離島に住んでいる科学者(ベラ・ルゴシ)を訪ねる。都会人のゾンビ捜しを描いている、喜劇路線の初期ゾンビ映画。

本作のベラ・ルゴシは、ブードゥーの秘術を応用した血清の研究により、ゾンビの管理体制を実現させようとしている人物。ゾンビ化した人間は、分割したピンポン玉を両目に貼り付けているような顔になり、主人の命令に従うだけのロボット状態になってしまう。

ゾンビの存在をタブーとしている土地に、「手頃なゾンビを連れ帰りたいだけ」の凸凹コンビがやって来て、現地ショーパブの美人ダンサーを交えながら、ドタバタ珍道中を繰り広げていく。あくまでも「バディもの」を主体にしたホラー喜劇の路線。

顔面を黒塗りにして儀式に紛れ込む場面とゾンビに成り切って脱出する場面が、今観てもフツーに笑える。科学者のマッドな部分がイマイチ活かされていないが、シナリオ展開のスピード感が清々しい。そして、主人公と仲良しになる小猿の演技がスゴイ。
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