ツクヨミ

最強殺し屋伝説国岡 完全版のツクヨミのレビュー・感想・評価

5.0
ドキュメンタリー風で見る多感な殺し屋生活。
関西で活躍する殺し屋の国岡。今回はついにカメラでリアルな殺し屋の姿を見せていく…
阪本裕吾監督作品。シネモンド"阪本裕吾監督特集"にて鑑賞、笑いとバイオレンスが融合した実に阪本裕吾ワールド全開で今回も抱腹絶倒させてもらいました。設定としては"ベイビーわるきゅーれ"と同じく殺し屋の日常生活と仕事(殺し)を描いた作品ながら、全編手持ちカメラのようなカメラワークだったりTVドキュメンタリーのような説明やテロップが出てきてなかなか可笑しく奇抜な作風である。そして今作の笑いのエッセンスになるのは80.90年代アクション映画のネタと思われるものをふんだんに使ったシュールさだと強く感じた。アクション映画の十八番的なネタを大盤振る舞いする大胆さは大作映画では出せない面白さがある。
また今作は"ベイビーわるきゅーれ"と違い映す要素は"殺し"の仕事オンリーでかなり直球。それがあるからこそアクションシーンは割り増しで多いしアクション目当ての人も満足できるだろう。特に終盤の長ーい泥草格闘戦はなかなかの見応えながらグルグル回るカメラワークが凄くて酔いそうな勢いでバチくそにカッコいいアクションは実に阪本裕吾作品。また戦闘シーンの途中で入るタイトルコールはかなりベタだが凄く好みの演出だった。
そして今作は殺し屋品評会と呼べるほど出てくる殺し屋のなんと個性的なことか。特にヒットガールに憧れる女性牧田さんはすっごく魅力的。闇の中で颯爽と登場し助太刀するかっこよさったらないね。
やっぱり阪本裕吾監督作品は安定の面白さ。どこまでも付いて逝くぜ‼︎
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