大切にしていた人間関係すべてを失い孤独と喪失感の海の底に漂う主人公ダニーがカルト集団とその思想によって救われる話
ダニーの心理状況に合わせて季節が冬から春へ、衣服の色もどんどん明るくなるのが印象的だった
美しい物や生活風景とグロ描写のギャップがあるけどいわゆるホラーとは違っていてヒューマンドラマ的な...感じかな..？
ぞくぞく恐いの観るぞー！って時に観るものではない
一般社会からカルト集団が住むスウェーデンの田舎集落に移動する際、逆さまの映像になったのは異文化へ入り込んで逃げ道がない演出と感じた。
と同時に視聴者の方向感覚をも奪って、登場人物たちと一緒にこの世界に連れて行かれたような気持ちになった。
年の女王を決めるためのダンス対決では麻薬をキメた全参加者が小さなサークルを延々と回ったり、その視点で映像が構築されたりするので酔ってしまってダニーと同じようにクラクラしてしまった。
村に女性が多いのも女性優位なのもやはり子を成すからかなー
貴重な存在なんかなー
占星術にも重きを置いている思想の集落だったからダニーが受け入れられたのもそのへん意味があったのかもしれない
次の命へバトンを渡すという強烈なしきたりも「我々の喜びだ！」と村の偉い人が言ってたけどそれならなんであんな絶望しながら食事をしていたんだろう
最後の黄色い建物のところでも泣いている女性がいたし、この集団にも終わりが近付いてきている感じがする
目の前のその瞬間瞬間を精一杯喜び泣き生きることに着目してるのかなー
