ほんとにトリップ状態とかハイとかそういうレベル。恐怖とか嫌悪感を通り越した先にあるカタルシス。そう感じさせる見せ方がほんとに上手い。長編映画2作目にして作家性が出まくり。『ヘレディタリー／継承』でもそういった演出を垣間見たが『ミッドサマー』ではさらにそれを感じた。
とてつもないとある感情、状態に陥った人の表情を映さず声で表現したり見せ方と映し方が上手い。これはすごい効果だった。
でもそれは演出だけのものではなく、ダニー役のフローレンスピューの芝居がさらに良くしてくれていた。表情、細かい腕の動かし方、声の芝居が素晴らしかった。2020年のこれからの新作にもバンバン出ているので楽しみ。
不慮の事故で家族を失ってしまった主人公というあらすじは知っていたけど不慮の事故とかいうそんな生易しいものではなかった。そんな精神状態のダニーが目撃する数々のホルガ村の慣わし。
美術、音楽（特にラスト）、ロケーションどれも綺麗でそれがまた怖いという。あんな建物デザインやこんなグロシーン。アリアスターの頭の中どうなってんの。
