EDDIE

ミッドサマーのEDDIEのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.5
閲覧注意。まずこの映画を観る際には倫理観は捨て去ること。映像・編集・音楽とどれをとっても一級品。ただ文化・風習の異なる別世界の儀式に目を疑うことばかり。真面目な話、アリ・アスター監督はホラーとしてでなく笑わせようとしてるのでは?

っていうのもですね、グロい描写は多いものの、ちょっとこれ笑かしにきてんじゃないかっていうぐらいブラックユーモア的な演出もあり、「本作は恋愛映画です」って真面目な顔して語るど変態監督なのでもはやジャンルで括ることは難しいかもしれません。
まず第一に本作のような作品は決して好きではありません。それなのに147分の長尺を全く長いと感じずに最後まで見入ってしまいました。何もかもアリ・アスター監督の卓越した映像的センスに他なりません。
血もたくさん出てきますし、セックスシーンであったり、人の人は思えない姿が出てきたりと目を覆いたくなるような描写が多いのに、この映像を見逃しては勿体ないという別人格のような自分がいたのです。

スウェーデンの得体の知れない祭と風習。一つ一つが我々の知りうる常識では測れない意味不明なことばかり。本作はある意味すべての物事を自分の物差しだけで測るなと言われているかのようでした。

ホラー映画として位置付けられる本作ですが、ほぼほぼ明るいシーンばかりで、監督のデビュー作『ヘレディタリー』とは一線を画します。
常に不気味で瞳孔が開きっぱなしでしたが、とにかく凄いものを観てしまったなと。
この映画は様々な解釈をしながら楽しむことができるとも思いますが、余計な考察をしても仕方がないんじゃないかとも思っちゃいます。もちろん作品を追うごとに、どれもが伏線として考えられる細かなアイテムの一つ一つが気になって仕方がないとも言えます。
結局感想がちゃんとまとめられていせんが、とにかくラストのフローレンス・ピューの表情は忘れられませんね。


改めて観るとそんなに面白くはない。
撮影や構図は好きな部分は多いけど、話は別に好きじゃないですね。

※2020年劇場鑑賞37本目
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