外面

ミッドサマーの外面のネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

先に言っとくけど長いです。


怖くて涙出たの初めて。儀式で命が選ばれて、その準備が着々と進んでくところですーって涙出た。叫ぶとかの怖さじゃないけど心理的に追い詰めていくタイプの怖さ。
これを一緒に見た友達が性交のとこで笑ってて怖い。怖い部分他にもいっぱいあったのに面白いって観点で見てるの凄いなと思った。そこだけだった?面白かった?この怖さが伝わらないこともあるのか。自分の感じたのが全てじゃなくて、多面的に受け取れるのが映画だなと再確認。感想に間違いはないから両方とも正解なのすごい。面白い(笑い)と怖いの両面で受け取れる映画という文化すご…

精霊呼ぶ時とか作物に恵与える?時?(ごめんあんま覚えてない、ダニーがかぼちゃの馬車みたいなの乗るところ)の発車!みたいなポーズとか所々面白いの勘弁して欲しい。精神の緊張状態の中そういうシーンあると笑っていいかわかんなくてもっと疲れる(最高でした)。
あ、これは見たあとに思ったんだけど、最初見てすぐは性交の所で笑ってる友達怖かったけど、たしかにずっと怖いわけじゃなかった。笑っていいの?みたいなタイミングはあったわ。上のとことか、あとクマ着せられたクリスチャンとか。最初の登場の時はキモすぎてウエって思ったけど、ずっとああやって座らされてるとどうしても着ぐるみに見えてくるんだもん。あとはモザイクな。勿体ない。モザイクかけるくらいならR18にすればいいやん(そういう問題ではない)。無理なのもわかるけどさ、壮大で現実味ない世界観でいきなり現実に引き戻す感じやめて。モザイクにするならそのシーンを切って欲しい。
息遣いと不協和音の叫び、ずっと不安になる。ずっとストレスかけられてる。ほっとする暇がなくて辛い。2時間超えてるのにずっと緊張状態だからしんどい。けど全然長さを感じさせない。本当に気付いたら終わってた。ドキュメンタリー見てた感じの時間の流れ。長いなって思わなかったのは多分物語として捉えてなくて、こういうやばいカルトを疑似体験してると思ってたから(結局疑似体験)

ぼーっとしてしまったけど、酔ってたみたいなのかな?画面酔いなのかドラッグって感じの酔いか微妙だけど。支配されてる感。動悸止まらない。

ひたすら疲れた。重たい…朝から見る映画じゃないことは確か。けど、家で見るやつじゃなくて映画館で見るタイプの映画だったことも確か。音に力入れてたし。壮大だから家の規模じゃ他人事みたいに見えてしまうと思う。他人事みたいに見えると多分「何やってんの?」ってシラケたりしてしまう。映画館で見たからこそ、疑似体験してる気分になってぶわってくる。何やってんの?って感情の方が合ってるのかもしれない。信仰ってそういうものかもしれない。やってる事は意味わかんないんだけど、それに意味を見出してしまうとなんでも出来るというか、なんていうんだろ。見てよかったと思ってる。し、自分の中の何かがちょっと変わった感覚もある。よかった。

明るいのが不気味、って売り文句だったけどそれはちょいズレてる気もした。確かに従来のホラーみたいに暗闇で幽霊が怖がらせるタイプのホラーじゃないから、そういう観点では明るいホラーで珍しいってのはわかる。けど明るい=怖いじゃなくて明るい+怖いだった。前者かなと思ってたからそこは読み外れたな。明るい(中で)不気味(=自分の常識では考えられない出来事が起こる)。霊的なものよりむしろ理解できない文化の方が実際に誰でも見える分近くて、怖い。色んなホラーがあるから特色を出すの大変そうだな製作者。明るさに関して怖さを感じることは無かったです。

友達も友達の全部を知っている訳じゃないから手放しで全部受け入れて信じるのは怖い。ペレも結局家族への捧げる命の為にスウェーデンに連れてったみたいなとこあるじゃん。家庭とか、いつも話さない信仰?の部分って触れない事の方が多いからそこを知らずに全て知った気になるのは怖い。今日だって同じ感想をもてたわけじゃないから。家ぐるみでの付き合いじゃないから生い立ちとか人生の核部分が隠れてる状態で仲良くなってるってことだもんね。こわいよ。

ペレ、多分瞬きを意識的にしないようにコントロールしてる。だからちょっと普通じゃない感が出て怖い。だってダニーと話してる時から150やばかったもん。ペレが何回も両親が死んでその気持ちわかるって言ってたの、ペレが辛かったのって両親がサイクルから外れて火事で72になる前に死んだからかな。君の気持ちがわかるって思ってたペレの気持ちに嘘はないのかな、生まれてからずっとその宗教の教えが常識だったから。どうなんだろ?(とか思ったけどペレよく考えたら孤児だっけ?生まれはこの村じゃないんだっけ?解釈間違えました!しっかり聞いとけ自分!アホ!)

異文化って観点から見るとペレが地元の人と話す時スウェーデン語だけ翻訳が出ないのも怖い。別にただ別の言語だから出てないのかもだけど未知の地で言葉が伝わらないから相手が何を話しているのかわからないのが怖い。けど伝わる喜びもすごそう。踊ってる時の通じた時とか。英語勉強しようかな…

〇内容〇
こんな怖かったのに人生のサイクルとかの部分は納得しそうになって、納得しかけてる自分も怖かった。納得しかけたってことはあの家族になれてしまうかもしれないってことでしょ?

見てる時「どうしてこんな人生に一度の素晴らしい祝祭にどうでもいい友達呼んでて歓迎してんだろ?」と思ったけどラストで納得。性交による違う地の血が欲しかったし、差し出す命が必要だったからか。そりゃそうだ。ギブアンドテイクだからな世の中。こんなすごい儀式見てるんだから犠牲は払わないと。
てか、90年に一度で72になったら死ぬからみんなあの場の人は始めてあの祝祭をする訳でしょ?初めてなのは地元の人も同じ。けど覚悟と信仰があるだけであそこまで真っ直ぐ受け入れられるのだなと思ったし、信仰のすごさを感じた。

怖いしドラッグみたいだけどもう1回みたい。これが中毒?怖。けど体力消費が半端ないからもうちょい元気な時に行きたい。
もうさ、ホラーの概念が分からない。通常のホラーより心理的圧迫は強い気もするし、けどバンッ!って方が怖い気もする。ホラーの一言で色んなホラーを纏めていいの?って気持ちになる。怖すぎたって言ったら友達に「そんなに?今まで見たのでいちばん怖い?」って言われて考えちゃった。それぞれ違う怖さなんだよなあ。フィルマークスの星つける時も思うけど、全然テイストが違うものを同じ尺度で測るなんて無理だよ………ベクトルが違うんだもん。

意味わかんない恐怖は苦手だけど、これは宗教だから諦めみたいなところがあって、文化だから分からないのも当然で。けど本当に怖いのは現実世界にも自分の理解できない文化とかはあって、けどうちらにとっては非常識でもその文化からしたら常識で、うちらが覆すことは出来ない。共存ってそういうことだから侵してはいけないなとおもったし、侵してはならない領域だからこそ無闇に足を突っ込むのは辞めたい。好奇心は大事だけど触れちゃいけないものって絶対ある。自分の力と周りを過信せず危ない物には近づかないようにしたいなと社会に対する教訓も得られました。




以下メモ_______________

場面の切り替えが上手い。トイレから飛行機の流れとか。
電話(しかも不安になるタイプの音)で最初場面かわったときマジでビビった。
人間不信になりそう。
鳴き声とBGMの調和。不安にさせる音
心拍より少し速い刻みリズム
メンヘラ彼女とそれを連れていく彼氏、友達からしたら最悪じゃない?クズA
弱っている人間はハマりやすい
君にとってもいいことだ、の恐怖
飛行機揺らすの天才だ。怖い。
ただのドライブシーンなのに反転させてるだけでこんなに怖い
映画館の冷房入るタイミングな。村に入った瞬間と女王になって座ったタイミングで風が来て「4DX?!」ってなった(違う)
トリップ怖
ずっと左心房ら辺が変な感じしてた。
綺麗な歌声なのに怖い
パワーを感じるか?みたいな所で目を見開くダニー強い、怖い、
音響天才、
画面回転させていきなり固定するとずっと揺れて見える定点でも
同じ音を繰り返してると怖くなる
気持ち悪くなってきた
ペレの姉が前だけ見て真っ直ぐどこかに去っていく歩き方怖い。あと全体的に女の人の歩き方がバレエチック。姿勢よくて真っ直ぐで統一感ある。
メンヘラの絵(恋愛の魔法みたいなやつ、陰毛いれたりするやつ)の流れの最後で後ろにクリスチャンとかが映るのが良かった。
ダニーの誕生日祝う後ろで赤ちゃんをあやしてる対比がいい。これも循環で、カルトのテーマと同じだな!夏至で、主人公たちが人生の四季に例えると夏にあたるのもいい。
死体、グロすぎん?結構最近グロいの克服したわとか言ってた自分を殴りたい。ぐっっっろ。72歳が飛び降りた時の顔!やばいから!あとおじいさんの足!やばいから!演技でも無理だ。あんなの見れないし映像にできないし演技も無理。
あとそう、演技の質が高い。演技感がなくて、本当にその村の人って感じがするからドキュメンタリーチックな目線で見れた。
演技ってすごいな………
女王になってからご飯食べるところ、花が開いたり閉じたりしててまじで生命のパワーを可視化してるし、クリスチャンの前の食べ物はぐにゃぐにゃ動くしすごい。
ラスト、生贄に志願したのに火がつく直前に叫んだ男の人だけ人間味あった。どんなに死が大いなる喜びだって伝えられててもやっぱり怖いよね。本気で怖がっていて、見てて辛かったけど少し安心もした。感情のある普通の人間で、ただ常識が違う、文化が違うだけだった。
一番最初のクリスチャンが別れたいみたいな会話の時にクリスチャンに村のお姉さん(まだみんな知らない)を見て「あいつを孕ませてやろうぜ」みたいなことを言ってたの伏線でとても良かった。発言はクソ死ねって感じですけど。

最後彼女が笑ったの、もう家族だからだな。って思ったけど失恋から立ち直ったって見方、いい。衝撃強すぎて恋愛の話忘れかけてたけど(おい)、依存がショック療法で立ち直れたってのすごいな、それだ。
これが恋愛映画だってレビューもあって、途中それなと思ってたけどラストの本質?をその解釈にすると強くて、いい。
叫びと喘ぎの重なりすごい不安になるしシュール

何がいちばん怖いって絶対に監督。
これ、1から考えてるんですかね?やばすぎん?こういう宗教なんだ、って考えてもちょっと怖いのにその解釈を1から10まで作ってるんでしょ?やばくね?72になったら飛び降りて、恋愛の魔法として陰毛を食べさせて、性交を何人にも見守らせて、9つの命差し出すことにして、熊の中身くり抜いて人入れて、花とか草とか死体の目とか口に詰めて、黄色のテントに入れて火を放つんだよ?激ヤバでしょ。シャイニングも割と狂ってるなって気したけど全然余裕でこっちの監督の方が頭おかしい。よく変な宗教立ち上げたり犯罪をおかさずに芸術方面に才能を昇華させてるなと思った(失礼かなごめんなさい)。

友達は全くハマってなかったけど考えさせられたのでよかった!1人で見に来るべきだったな。気を遣ってしまったのでこれからは1人映画系かちゃんと考えたい。エンドロールでスマホ見るの、ちょっと嫌だな。
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