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ミッドサマーの犬のネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

この前、待ちに待ったミッドサマーを見に行った。ジョーカーと違い、途中で見るのをやめることなく、終わった後も多幸感に包まれ夢心地になった。ジョーカーと同じようにツラツラ思ったことを書きたいと思う。
自分のNOTEにも「自ら死を実行することは聖なる行為であり、崇められ、褒めらるような行為だと考える」と綴ったことがある。本作では72歳になると自らの命を終わらせて、また新たな命に輪廻させるような風習があった。まさしくその行為は聖なるものであり、その村につたわる伝統だった。このような手段で死ぬ場合、怒られる場合・同情をかう場合・悲しむ場合が多くある。多くの人が喜び、または儀式の一環だと考えてはくれないだろう。日本ならではの伝統に「自殺」があった場合、人は今と同じような受け取り方をするのだろうか。ホルガ村の人々は、まさに「伝統行事」として行っているのであり、自殺した老人側も受け入れていると感じた。だからこそ、この映画のレビューで怖いもの見たさに見に行った日本人が「サイコだ、気持ち悪い、グロテスクだ」と言っているのを見ると本当にほかの伝統などを理解しない受け入れないような鎖国的思考が残り、自分の国の考えが一番正しいと考える人種が多いなとひしひしと感じた。あとミーハー多いよな爆笑。この映画で一番笑ったのは後ろの席の人が「何この映画!」って言ってたところです。
この映画のジャンルをなんととらえるか、そこも観る側によってかなり違うと思う。私は「女の子が異文化に触れることで、新たに生まれ変わる恋愛映画」だと感じた。まさに、ジョーカーの感想と同じように精神疾患者の描き方はとてもうまかった。たぶん、健常者がみた病人はあんな感じでめんどくさくて、うざったくて、すぐ自分を責めるような人間なんだと思う。悪気はないんだよな。自分では止めたい気持ちでいっぱい、だからダニーはいつも悲しい顔をしていて、最後に笑ったとき私も笑顔になった。共同体のみんながダニーが泣けばみんなも泣く。良かったね、ダニー!もう一人じゃない!表面だけの決断力ないゴミも、間抜けも、図々しいやつも、まじでいなくなって良かった。
長々と綴ったが、とっても良い映画だったし、ぜひ本当に女の子に見てほしい映画だった。
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