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ミッドサマーのcigaretteのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.8
神経を逆撫でする、悪趣味極まりないホラー映画「ヘレディタリー継承」のアリ・アスター監督がまた こんなカルト映画を作っていました。

【ミッドサマーの、大まかなあらすじ】
妹が両親を巻き込んで自殺し、天涯孤独になった(姉の)デニー。
ショックな気持ちを封印しつつ、デニーは、彼氏やその仲間たちとスウェーデンのとある村へ旅行することに。

訪れたその村は、独特の風習があり、90年ぶりに大規模に行われる夏至祭では、ダンスでクイーンを決めたり、公開自殺や生贄といった儀式があり、事情がわからないまま、巻き込まれるデニーたち。

はじめ、客人な態度で村人たちと接していたデニーも、彼氏よりも親身に共感してくれる村人たちに徐々に信頼を寄せはじめ、最終的には、俗世を捨てて、このカルトな村に溶け込んでいくのでしたー。
(風習や仲間の経緯はいろいろあるんだけど、大まかにこんな内容です)。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

旅先で若者がとらわれの身になるあたりにイーライ・ロスの「ホステル」を思い出したり、カルトな儀式めいたものと、非現実な雰囲気が、寺山修司の「田園に死す」を思い出したりしたのですが、聞くところによると「ウィッカーマン」という映画にも似てるそうですね。(ウィッカーマン.今度観てみよっと)。

2時間半の長い映画でしたが、更に長いとされるディレクターズカット版じゃないととある人物の死因などが明らかにならないようで、一応これでも、かなり端折ってくれてるようでした。監督のねちっこい拘りが伺えます。

本作は、ヘレディタリー継承より、痛いシーンや脅かすシーンは減って、奇妙なエロスシーンが加わった印象なのですが、自然いっぱいの舞台背景なのに、ずっと、薄気味悪いこの感じが、いかにも アリ・アスター監督だなーと感じます。
この監督、今後とも注目していきたいと思います。
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