鑑賞中どうしても「あー、この作品は面白いな」「あー、ここでこういう意図で監督はこの演出やってるんだろうかね」と、つい思う余裕を感じさせてくる間合いの多さが、いまひとつ頂けなかった。
「躁鬱病の妹がいる一家に生まれ精神安定剤と睡眠薬が手放せない主人公」+「おれの考えた最強の村祭り!」
そりゃ、奇抜で面白い映画に決まっとるがな。
逆説的に、まったく予想もしない展開で、考える暇もないまま圧倒される体験を、私は映画館につい求めているんだろうなと、反省した。
唯一よかったのはセックスシーンだった。
他人がいろんな方法で死ぬのを目の当たりにする嫌さを超えて、あんなセックス絶対したくないな、と思わされた。