ハシオ

ミッドサマーのハシオのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.5
本作は、2019年公開のアメリカ合衆国・スウェーデン合作のホラー映画。
『ヘレディタリー』で有名なアリ・アスター監督作品です。
話題の映画だったので、見たい見たいと思っていたのですが、今更ながらやっと見ることができました◎

映画の内容としては、アメリカの大学生グループが、留学生の故郷のスウェーデンの夏至祭へと見学しにいく所からスタート。

そして、のどかで魅力的に見えたその村はキリスト教ではない古代北欧の異教を信仰するカルト的な共同体であることを知る。
実はこの村の夏至祭は普通の祝祭ではなく人身御供を求める儀式であり、白夜の明るさの中で、一行は村人たちによって追い詰められてゆく…というもの。

あらすじだけみると、若者たちが恐ろしい所へ行って恐ろしいことに巻き込まれる『悪魔のいけにえ』のような話なのですが、そこは流石アリ・アスター監督。
細部までこだわった村のディティール、映像美、オチの付け方など単なるホラー映画とは異なる趣を感じさせてくれます。

この映画の興味深いところは、最悪なことが次々とおこる中で心に傷を負っていた主人公だけは救われること(それがハッピーなのかは何とも言えませんが笑)。
因習や習わし、あるいは宗教の怖いところを描きつつ、その反面で救われる人間がいるというのは面白いと思いましたね~。
あと、人が死ぬ瞬間の唐突感というか乾いた感じや徹底した残酷描写は良かった。
何よりこの作品のSEXシーンはかなり印象的!!
あのシーンは個人的に映画史に残るレベルで面白かった笑

ただ不満点もあります。
一つは村での“ある出来事”が起こるまでの1時間程、村の描写など丁寧に描かれているものの、大した展開もないので退屈に感じてしまうところ。
そして妙に演劇チック?な演出(ラスト付近の主人公が泣くと一同泣くみたいな)もクドく感じてしまった。
加えてモザイクシーン(バージョンによってあるかないか異なる?)があるんですが、超個人的にそれがクソダサいところが嫌でした。

う~~ん、まぁ総じて悪くはなかったんですが、『ヘレディタリー』並みの衝撃があるかなと思ったら、そんなことはなかった。
期待し過ぎたってのもありますが…。

そしてこの作品、公開前にやたらYoutubeでCM流れていたので、映画にさほど興味ない人も見に行ったんじゃないでしょうか?
カップルとかでこれ見たらどんな気持ちになるのか気になりますね笑
ハシオ

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