ほーへー

君の誕生日のほーへーのレビュー・感想・評価

君の誕生日(2018年製作の映画)
3.8
隠れた名作。
事件の内容やその裁判、逃走劇、犯人の素顔、などに焦点を当てた作品は多い中で、本作は2014年に韓国で起きた「セウォル号沈没事故」で唐突に息子を失った家族の物語。

母親と娘(妹)は亡くなった息子の誕生日が近づくも中々その現実を受け入れられず、同様の遺族が優しい声かけをしても、冷たく当たってしまっていた。

一方、事故当時に訳あって家族の元に居られなかった父親が事件から2年後に帰ってくる。
父親の1番辛い時に共にいられなかった後悔と陳謝。
母親の父親には仕方ない訳があったことを頭では分かっていても心が許せない葛藤と自分へのイラつき。

毎日浴びるように流れてる事件・事故のニュースを我々はその日だけしか覚えてないが、その裏には何年経っても忘れられない、立ち直れない深い傷を負った人達がいることを忘れてはいけないし、万が一でも自分は加害者側に回らないように行動する必要があると考えさせられた映画。
ほーへー

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