しらすごはん

ミッション:8ミニッツのしらすごはんのレビュー・感想・評価

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)
3.7

期待以上におもしろかった〜

プロットがしっかりしているから、動画配信でもこの映画の良さは損なわれないでしょう。

ジェイク・ギレンホール主演。

ある種のタイムループもの。

主人公が8分間のループに囚われる物語。

パラレルワールドものとしても捉えられるかも。


あらすじはこう。

テロにより、シカゴ行きの列車が爆発する。

乗客は全員死亡してしまう。

そして、テロリストはさらなる爆破予告をしてきた。

アメリカ政府は、テロリストを特定してテロを防ぐための作戦を決行する。

その作戦とは、列車爆発の8分前、ある乗客の意識に入り、テロリストを探すこと。

スティーブンスがふと意識を取り戻すと、見知らぬ軍服姿の女性グッドウィン(ヴェラファーミガ)が任務について説明してくる。

スティーブンス(ジェイクギレンホール)は不承不承そのミッションに挑むことになる。

自分は空軍パイロットのはず。

確かアフガニスタンで撃ち堕とされて、それからの記憶がはっきりしない。

主人公は、おぼつかない気持ちのまま、件の8分間へ。

やはり初回は、状況把握に精一杯で、すぐ8分間経過してしまう。

列車爆発。

主人公が再び意識を取り戻すと、金属性のカプセルの中にいることに気づく。

このテクノロジーは、一種の時間シュミレータではないか。

防犯カメラの映像のように、人は死んだ後も死ぬ前の8分間の記憶を維持しているという。

他人の意識の中に入れるけれど、タイムトラベルではないと説明される。

列車の中は、プログラミング世界、カプセルの中の自分も脳が創り出した実態のない幻覚ということ。

スティーブンスは、カプセル様の生命維持装置内でかろうじて命を繋いでいる状態。

そうはいっても、実世界のため、主人公は、何度もチャレンジする。

主人公は、8分間のなかで繰り返し謎を探っていく。

爆弾を発見→怪しいやつを発見→途中下車したやつ発見→

というように、次第に真相に迫っていく。

テロリストの特定に成功すればこのミッションは終わる。

スティーブンス自身も、生命維持装置を外してもらうことを望んでいる。

しかし、主人公は、シュミレータのなかの世界の乗客たちも救おうとする。

「向こうで誰を助けようが何をしようが変わらない」「何をしようが8分後に向こうの世界は消える」と、グッドウィンの上司から冷たく言われるものの、乗客のため8分全力を尽くす。

そして、ついにテロリストを見つける。

スティーブンスは死にたい、だがその前に乗客を救いたい。

主人公は、最後のミッションに向かう。

そして、見事にテロを防ぐ。

皆の笑顔で映像は止まる…

かと思われたが、8分後、確かに動きだす。

新しい世界が創出された。

仮想世界が現実未来を変えられないけれど、このシュミレータは別の世界を作り出していた。

主人公は、この並行世界のグッドウィンに「きっと上手くいく」とメールする。


タイムループ脱出の1つの解答として、新鮮でした。

意識を乗っ取られた男はどうなっちゃうのだろう。

でも、意識だけは世界を飛び移れるのかぁ。

解釈の余地があるところを含めて、おもしろい映画でした。

過去改変できないけれど、パラレルワールドを創出できるし、記憶を持ったまま意識は移れることもあるという。

今作の監督は、デビッド・ボウイの息子さん。

センスありますね。
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