旧家を継いだ若妻が、屋敷に招待された女流作家から、愛の手解きを受けてしまう。SM文学の第一人者・団鬼六の世界観をフィーチャーしている、GPミュージアムのOV作品。

団鬼六が執筆した官能小説の内容を、ストレートに映像化している作品。団鬼六のSM小説にはドラマ性が備わっていないため、「起承転結が必要なドラマ作品には向いていない」と言われているが、それを承知の上で映像化していることが理解できる。

物語内容は、若妻が未知なる欲動を開花させていく王道パターン。ただし、好きでもない男に身体を弄られる羞恥プレイが大半を占めており、多種多様な凌辱行為は演出されない。極めて簡易的な緊縛が、ほんの少しだけ登場する程度に収まっている。

あまりにもミニマムな仕上がりのため、残念ながら温故知新とは行かないが、長尺の羞恥プレイをアクション映画と重ね合わせることが可能。日活ロマンポルノ出身者・小川美那子とピンク映画の常連男優・森羅万象が出演しているところも必見。