これ、アルモドバルの私小説的映画。
冒頭のタイトルデザインが、円谷プロの「ウルトラQ」や「ウルトラマン」のタイトルデザインを彷彿とさせる。(マーブル模様なあの感じね。)
タイトルにもあるように、痛みと栄光。
つまり、映画監督として大成した男の現在の苦痛と過去へのトリップを描くが、ラストは、この男も、見ている私たち観客も救われる描き方。
傑作とは言わないが、ちょっとグッときた。
本作は、いずれ、未来の映画評論家がアルモドバル作品を研究するときには、アルモドバルの分岐点的作品として研究されるのではなかろうか?
なんか、作家の人生を総括したような本作の次には、いったい、アルモドバルが何を撮り出すのか楽しみになってきた。
主人公の映画監督を演じたアントニオ・バンデラスが、いい感じにアクが抜けてきていて、良い!
そして、主人公の母親役を演じたペネロペ・クルスも相変わらず素晴らしい。
p.s.
dvdでは、ペニスにボカシが入る。確か映画館では、ボカシなしで上映されていたらしい。ボカシ入れなくていいのにな。