Tatsu

ペイン・アンド・グローリーのTatsuのレビュー・感想・評価

4.2
感動した。思えばこの間見たガーウィグの『ストーリーオブマイライフ』にも通づるような、「個人の記憶に基づいたパーソナルな物語がいかにして多くの人に共有されていく物語となり得ていくか」についての映画だった。アルモドバルという作家の映画作りの源、原風景のようなものが広がっていて、間違いなく集大成であると思う。そしてそこにアントニオ・バンテラスやペネロペ・クルスがおおよそ近年でベストのパフォーマンスで貢献していることの多幸感も。これまでも個人的な作品をいくつも世にはなってきたアルモドバルの、個人がいかにして作品として昇華され、それがどのように人に届くか。グッときた。
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