SaenkiedeJong

82年生まれ、キム・ジヨンのSaenkiedeJongのレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
4.6
ヴィンチェンツォ終わって、なんか韓国映画が観たくなって鑑賞。ずっと気になってた作品。今観て良かったと思った。傷付く場面も沢山あったけど、画質も優しく割と明るくて、心地いいテンションで話が進むのでそれのおかげかすんなり心に入ってきた。内容はものすごくリアルで、ジヨンの人生を通して、現実にある様々な問題を違和感なく観客に投げかける。誰が悪い、とかではなく、社会全体の問題なのか。正直、この時代にまだそんな...?その考え古くない?って驚くことが多くて。でも根底に無意識に根付いているものって簡単には変わらないんだな、とかそうあるべきという考えを変えるって案外難しい。幼少期からのシーンが何回か映りますが、そんな過去が少なくとも現在のジヨンに影響を与えているのが痛々しくも凄くよくわかりました。始終生活感が地味に生々しく、そう言った面でも共感を呼んでるのかなと思った。82年という生まれた年も鍵になってるみたいです。いまだにこんな差別があるなんて本当に悲しい。これはジヨンの人生だったけど、他にも沢山の女性がこんな思いをしているなら、変わらなければいけないって思います。その為には何ができるかな。それと憑依するシーンは私的には割とホラーぽくて不気味でした。けどそれくらい自分というもの、女性というものを押し潰されてきたんだろうなっていうものを感じました。うーん、難しいけど評価するというより、考えたい、考えさせられる映画でした。
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