Sayaka

82年生まれ、キム・ジヨンのSayakaのレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
5.0
本の良さ、映画の良さがあるので、どちらも絶対絶対観てほしい読んでほしい。

人生を変える大きく衝撃的な出来事があった訳じゃない。ただ、幼い頃からの沢山の傷痕が少しずつ少しずつジヨンを壊してしまう。そこが余りにもリアル過ぎて、涙が止まらなかった。
きっと誰もがいままでの人生で何度も経験しているような出来事が、ジヨンの心も身体も病ませてしまった。

男性が観るのと女性が観るのでかなり意見が別れるのではないかな。
「優しい旦那に恵まれて…」に関しては、何とも言えない気持ち。勿論優しい旦那さんだし、理解したいという姿勢はあるのだけれど、本当に《女性の立場》を理解しているのかと言ったら、『全く』なのではないかな…と感じてしまいます。(小説も映画も)

仕方ないとは思わずとも、いままでグッと堪えてきてしまった数々の出来事に対して、当たり前なはずなのに、「声をあげても良いんだよ」と教えてくれる、そんな映画でした。

数年後、十数年後にこの映画を見る人々が、「よくわからない映画だったな」「何の話?」と思うこと。そんなことを小さく願いながらエンドロールを眺めていました。
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