はる

淪落の人/みじめな人のはるのレビュー・感想・評価

淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)
3.8
タイトルのイメージに反して、前向きになれるハートフルな物語でした。
雇用主のチョンウィンもいい人だったけど、私はエブリンの人柄に感服しました。


👇あらすじ

フィリピン人のエブリンはある事情をかかえ、香港に出稼ぎにやって来ます。

エブリンはSNSで同郷の仲間を見つけ、彼女たちから、「バカなフリをするのよ。その方が余計な仕事をせずに済むから。」と忠告を受けます。
ても、真面目なエブリンは雇用主、チョンウィンの世話をキッチリこなします。
そうしているうちにチョンイウィンから信頼されるようになり、一度は諦めかけた彼女の夢が動き始めるのでした。


出稼ぎの家政婦は差別を受ける土地柄のようで、「家政婦が夢を持つなんて」と地元の人々にバカにされていました。
もちろん職業で人を差別するのは間違っているけど、エブリンの家政婦仲間を見ていると、雇用主と歩み寄る気配も見られず、平行線のような印象も受けます。
そんな彼女たちともうまく付き合い、家政婦の仕事も手を抜かないエブリンには好感が持てました。
夢をかなえる人って、そういうタイプの人なんでしょうね。



『最強のふたり』やバンクシーの作品を思わせるシーンもあって楽しかった。
エブリンのお仕事って、家政婦というより介護ヘルパーに近いように思うんだけど?
香港の介護事情にも興味が湧いてきました。
はる

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