"ナイナイ"的な存在が多くはないが、いる。大事に思い思われている人たちが。ありがたいことに。
子供の頃に"ナイナイ"の一人がガンの宣告も受けず、余命も知らされないまま亡くなった。その選択が果たして正しいことだったのか、この作品を見ても答えは霧の中だ。
けど"フェアウェル"を、本人が知らない中で開くのにはやっぱりわたしは違和を感じてしまう。
無理なことだとは承知してるけど、人生のキャストにはこれ以上去らないでほしい。
オルゴール調のベートヴェンの悲壮が流れる中でナイナイとビリーが語るあたりが自分にとっては一番引き込まれたシーン。クラシック音楽をささやかに取り入れてるシーンが好きで、もっと増えたらいいのにと思う。ラヴェルの亡き王女のためのパヴァーヌやサン=サーンスの謝肉祭あたり映画の中で聴いてみたい。
