Risa

いなくなれ、群青のRisaのネタバレレビュー・内容・結末

いなくなれ、群青(2019年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

2019年36作品目

正直言ってよくわからなかった、、観るつもりなかったけどなかなか高評価、画が綺麗との事で鑑賞したけど私にはあまり響かなかった。というか理解しきれなかった。悔しい。

人口2000人ほどの階段島。捨てられた人たちが集まる島なのに、ここに来た理由を誰も知らない。インターネットは情報を受けるためだけに存在し、島以外の人間とのメールや連絡、島からの脱出を遮断された環境の中で、この生活になんの不自由不幸を感じない七草と突如階段島に現れた幼馴染の真辺の、島の秘密を探るミステリー。

前評判の通り、のどかな島の風景は綺麗で海、山、町並みすべてが奇妙なほどキラキラして見えた。題材は興味深く、文学的な話の運びは続きが気になってワクワクした。途中までは。

ミステリーものにおいて伏線を、私が最重要視しているためその回収の少なさ薄さに物足りなさを感じた。島の秘密が明らかになっても、じゃああの発言は?あれはどうして?と無くならないむしろ増える疑問の数々。その割に出演者が多く一人一人に感情移入がしにくい。他の方のレビューを読んで、原作を先に知っておかないと一回映画を見ただけじゃ内容が飲み込めないと多数書かれていてようやく納得した。これは理解できないはず。

後半に進むにつれて、落書きの犯人、そして階段島自体が分離した自身の人格のパラレルワールド的存在であると明かされる。感情を表に出さずフワッと生きてるイメージだった七草が、一心不乱に島への思いを落書きする姿は二面性登場!と思わせてワクワクしたけど、そこがクライマックス?電話のシーンも、いなくなれ群青のシーンも、いまいちパッとせず。しかも最後の白いホワホワ何ですか?雪?蛍?ミステリー映画なのにそんな曖昧なエンディング有りですか?


今年の邦画はパラレルワールドの豊作年か?と思うほどすごく多く観てきた気がする。まだ9月だけど。2時間作品を観ただけでまるまる内容理解ができたとしたら今年ナンバー3に食い込むほどの傑作映画だったけど、不完全燃焼モヤモヤしか残らず、もはや理解できなかった悔しさすらある。
比較されるホットギミックや天気の子がめちゃくちゃ好みだった私だからこそ、余計に感じる敗北感。

本当だったらもっとスコア落としたいくらいだけど、原作を読んだ後の伸び代も含めてこの評価に。原作読んで出直します。
Risa

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