うめ

処刑人のうめのネタバレレビュー・内容・結末

処刑人(1999年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

とにかくカッコいい天使たち。

法で裁き得ない悪人どもを自らの信条のもとづくままに懲らしめていく最強兄弟のお話です。

アクションシーンがすごくスタイリッシュで冗長なところがなく、夢中で見られました。
音楽もぴったり。
兄弟の見栄えがよすぎて、一挙手一投足を見逃すまいと目を凝らしてしまいます。

身近な人が殺された復讐だとか、具体的な原動力から悪人を狙うのではなく、
概念としての正義を貫くために次々と悪人を殺していく2人は物語の中でしばし天使などと形容されます。

考えてみると、いろんなお話での正義にはなにかしらの原動力があることが多いような。
敵討ち、復讐、犯人を追う、そういったなにか、が無ければみな善良で平和な一市民だったのでは。なにかが無ければみな自らの手を血で染めることはなかったのではないでしょうか。

最初の件は自らの命を守るためであったとしても、そこからは
この兄弟は、ただ、純粋に悪を裁く教えのもとに、自らを投げうち銃を撃ちまくります。
ある種狂気的な、ある種、神的な、圧倒的自己犠牲の精神。
fuckinばっかり言ってるから、天使的なかんじはないのですが、私はその神聖さと純粋な狂気に痺れました。
(シリーズ2で過去に何かあったとかあるんですかね?そしたら私の考えはお門違いですね😅)

ちょっとちがうかもだけど、なにかを助けようと自分を危険にさらしてまで動く人たちにも重なります。崇拝、圧巻。

よくある双方向的な勧善懲悪なストーリーとは一味異なる、不特定多数に向け、天から矢印が降ってくるような、天罰的な善がこの映画の、兄弟の魅力のような。

最初のバスローブのシーン、もう最高です。
便器引っこ抜いて上から落として、弟助けるために屋上から飛び降りるんですよ。んなアホな展開なんですけど、私の心にはがつんと響いて、かっこよさの虜です。

若い頃のノーマンリーダスの言葉にできない美しさとかっこよさを堪能したい方はぜひ😭
うめ

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