明日加しおん

TENET テネットの明日加しおんのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.2
コロナ禍で緊急事態宣言が発令されていた2020年の上半期、映画館での鑑賞もその対象となり数ヶ月休館を余儀なくされていた頃でした。
その後少しづつ営業が再開され、幾つかの制限がありましたが、やっと劇場で映画が観れる状態に戻ったのは良かったが、世界的なパンデミックの為、相次いで公開予定作品が延期。大手シネコン側も一時はリバイバル作品などを上映して営業を続ける日々が続いていました。

この出口の見えない悶々とした状況下に風穴を開けるように、封切られたこの作品。
クリストファー・ノーランのいい意味での実験モルモット的な心意気に熱い気持ちにさせられたのを覚えています。

物凄く前置きが長くなりましたが…
肝心の映画については、ファーストシーンのテロのシーンからもう観客のハートを掴みにかかります。
ネタバレしたくないので詳細は割愛しますが、公開当時も話題になった時間軸の整合性と、それに伴う伏線と回収が実に難解な作品ですね。

でも前半のシーンで科学者の女性が主人公ニールに「理屈は考えないで」と言うセリフが詳細は理解出来なくても、物語の概要は分かる気にさせてくれたようなフレーズでしたね。
その位一度の鑑賞で全てを理解するのは、殆ど無理な作品でした。
それでも所々に見られるノーランテイストは十分楽しめました。
そろそろ二度目の鑑賞したいですね。