知的なエンターテインメントで満足した。
エントロピーを鑑賞後に俄か勉強して知ったことだが、マクロの視点でエントロピーを操作するのは甚だ困難な一方、個人の周りの小世界では、エントロピーを増大させず時間軸を変えることは何とか出来る。個人の歴史を変えることが世界を救うところに、今作の意味を感じた。
映画は画と音で時間を進める。その時間軸を弄って知的好奇心をくすぶるのは、監督の真骨頂だった。メメントもダンケルクも時間遊びの映画といえる。今作ではそれを物語の核心に据えて、謎解きの楽しみも加えている点が巧い。
重低音が見事で、綺麗な画と一体化した。
IMAXで観たかったなあ。
（再鑑賞）
なんと初見から３日目に再鑑賞してしまった。暇人だ。
今度は戻っていく時間軸を意識することが出来た。すると登場人物周囲の物体が、如何に上手く動かされているかが良くわかり、改めて感心した。
