おきみやげ

TENET テネットのおきみやげのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
2.8
 TENETのここが悪い!
①人間・組織の相関図がこんがらがる
②観客との時間逆行のルールの共有化が曖昧
③時間逆行のアクションシーンがそこまでエキサイティングじゃない

 
①ノーラン作品はインターステラーとインセプションしか観てないが、この2作に無かった問題点。色んな名前がポポポンと出てきて「あぁ、これかな……」となんとなくの理解度で進んでしまう。分からない訳ではないが、脳のリソースを食われる。
②瓦礫が戦闘痕ではなく襲撃の予兆として描かれるのはクールだが、『粒子と衝突すると対消滅する』とか説明あったけど完全なるフレーバー。逆行時間にある人間がゴリゴリに順行時間の物質に触れてるけどなーんも問題なし。それに車を運転するのが自殺行為の癖にヘリコプターは余裕なのはなぜか。訓練したからか?そーなの?
時間逆行の定義を曖昧にして好き放題の演出に使ってる気がした
③インセプションでは重力の向きが変わったり、致命傷受けた人物が時間遅行で乗り切りつつもリミットが迫ったり『ならでは』のシーンが多かったが、今作はニールの独断行動のシーンぐらいでは?他のシーンは『時間逆行ならでは!』と唸るほどの物があったかと聞かれると、そこまで大したものではなかったかな……

 しかし冒頭での主人公のフル装備での全力疾走がカッコ良かったり、氷柱のように儚げながら危うしさを持つキャサリンだとか、演者は総じて良かったと思う。